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ローグライク Roguelike

英語版 CrawlWiki の記事「Roguelike」(対象の版の記載なし、2024-01-16 版)の翻訳です。原文の著者は編集履歴をご覧ください。
この記事は 古い版 の時点の内容で、最新の 0.34 とは違うところがあるかもしれません。

ローグライクゲームとは、このジャンルの原型となった Rogue にちなんで名づけられた、ロールプレイングゲームの一種だ。どのローグライクにも共通する特徴として、奥深さ、死んだら終わりであること、内容がランダムに作られることが挙げられる。要するに、戦術や戦略の選択肢がたくさんあると思っておけばいい。もっとも Crawl は、ほかのいくつかの作品よりも凝縮された作りになっている。

ローグライクとは?

ローグライクの核にあるのは、死んだら終わりであることと、内容がランダムに生成されることだ。

死んだら終わり

Crawl はひんぱんに自動でセーブする。だから探索モードのようなずるいオプションを使わないかぎり、死んだらそれまでだ。セーブファイルは消される。そのため、どんなものもある程度は本物の脅威であり、ゲームが進んでもそれはほんの少ししか和らがない。気をつけていなければ、ふだんなら危ないとも思わないものにさえ殺される。そう、ひどくて、でたらめで、理不尽な死に方をしょっちゅうすることになる。最初からやり直すのを楽しんでほしい。ローグライクは甘くない。

次のゲームに持ち越すものはない

Crawl の死は「本物の」死だ。ゲームからゲームへ持ち越せる形あるものは何もない。新しいキャラクターやアイテムや特典が解放されることはないし、前のゲームのことが次のゲームに影響することも一切ない*。上達するのはあなた、つまりプレイヤー自身と、あとはたぶん少しばかりの運だ。

  • * プレイヤーの幽霊は以前のゲームをもとにしているが、幽霊が以前のゲームの戦利品を運んでくるわけではなく、ただ手ごわい相手として出てくるだけだ。それにオンラインのサーバーでは、ほかのプレイヤーの幽霊に出会うことも同じくらいある。オフラインで新しくインストールしたばかりでも、大量の幽霊が用意されている(Stone Soup 0.22 以降)。

意味のあるランダム性

同じ種類のモンスターに似たような場所で出会うことは多いだろうが、どこで、いつ、そもそも出会うかどうかは、とても大きな違いを生む。迷宮:3のオーガは、2階あとで出会う同じオーガよりずっと恐ろしい。どんなアイテムが手に入るか、序盤にどの神が見つかるか、どの分岐が現れるかさえもランダムだ。迷宮の構造はほとんどがランダムに生成され、ランダムでない手作りのヴォールトでさえ、どれを選んでどこに置くかはランダムに決まる。これが、ローグライクを繰り返しや退屈ではなく、病みつきになるものにしてくれる(はずだ)。

ローグライクの偉大な伝統

厳密な条件ではないが、Crawl は見下ろし型で、タイル単位で、ターン制の……ダンジョン探索ゲームという、ローグライクの偉大な伝統に従っている。これは Rogue が作られたころのコンピューターに扱えたものだ。現代のローグライクの多く(昔からローグライトと呼ばれるもの)がさまざまなジャンルの遊び方を取りこんでいるのとは、くっきりと対照的だ。制約は工夫を生む。だからこの形式には欠点もある(柱回りや、敵のおびき寄せなどを参照)ものの、ASCII で遊ぶ一連のゲームの流れは今でもわくわくさせてくれる。

キャラクター

ほとんどの CRPG は、ローグライクの大半も含めて、D&D 流のキャラクター作成にルーツを持つ。Crawl のキャラクターにも AC、つまりアーマークラスがあり(ただしダメージを減らすだけで、攻撃そのものを止めるのは EV/回避と SH/盾だ)、3つの能力値(STR、INT、DEX)があり、ハイファンタジーらしい武器や呪文がたくさんある。Crawl はもっと遠い親戚だが、それでも似たところは残っている。

Crawl には遊べる種族が 27 もあり、何度も遊びたくなる大きな理由になっている。人間ならまったく癖のない遊び心地だが、種族はじつにさまざまだ。ミノタウロスやトロルから、腕が8本あって指輪を8つはめられるのに、ほとんどの防具は体に合わないオクトポードのような変わり種まである。種族によって得意なアイテムはあるだろうが、乱数がいつ計画外のものに味方するかはわからない。

ないも同然の筋書き

いくつかの例外(ADOM など)を除けば、古典的なローグライクの筋書きはこうだ。ランダムに生成されたダンジョンを下り、最後の階にたどり着き、ボスを倒すか、もっとよくあるのはアイテムを手に入れて脱出する。なぜそんなことをするのか? NetHack なら、自分の神のために魔除けを手に入れたいからだ。Crawl では、ゾットのオーブが欲しい。理由はまったく決まっていない。ゾムなら教えてくれるかもしれないが、そうしたらあなたを殺さないといけなくなる。ルーンとオーブを手に入れることと、宝の埋蔵庫を開けることのほかに、クエストはない。店(要するにちょっと立派なメニュー)のほかに、専用の NPC もいない。

ほかのローグライクとくらべた Dungeon Crawl

Crawl(とりわけ Stone Soup)は、はっきりした設計の哲学によって、同時代のほかの作品と一線を画している。

ネタバレ頼みの時代のあとで

Crawl は一見やさしそうに見えるが、そんなことはない。ただ、親切ではある。少なくとも DCSS には、本当の意味での即死はない。何かに殺されるとしたら、それはたぶん少なくとも半分は予想できたものだ。たまたま身につけた首飾りが絞殺の護符だった、というのではなく、序盤の階に階層に不相応な強さのモンスターがいた、といった具合だ。0.30 からは、死ぬ方法は HP が尽きることだけになった。

Stone Soup にはチュートリアルと詳しい説明書があるだけでなく、出会うモンスターやアイテムなど、あらゆるものについて詳しい情報が見られる。タイルを右クリックするか(キーボードなら x のあと v)、? / に続けて調べたいものを入力すれば、どれでも見られる。目指しているのは、昔のローグライクと違って、攻略ガイドや wiki の助けがなくても Stone Soup を遊べるようにすることだ。

退屈との戦い

Stone Soup の開発チームは、「退屈な」仕組みをゲームから取り除くことを目指している。ゲームのネタバレを知っているプレイヤーにとって、仕組みによっては時間と気力を浪費させるだけのものになる。たとえば NetHack(3.4.3)では、8通りの決まった構造を持つパズルの分岐であるソコバンを、毎回のゲームで攻略することが強く勧められる。解き方はゲームの外で簡単に手に入るのに、この分岐の報酬は大きい。ゲームの最後まで持つほどの食料と、最奥で必ず手に入る役に立つ戦利品だ。Stone Soup は、自分のところの(完全にランダムな)パズルの分岐であるラビリンスを 0.23 で削除した。一方、食料も開発者に繰り返し狙われ、何度も単純化されたすえに、ついには削除された。ラビリンスは携帯食がいくつかあれば攻略できたし、食料そのものも、数分おきにメニューを開かせる時計とほとんど変わらなかった。

同じ流れで、DCSS は「考えるまでもない」選択、つまり圧倒的に強すぎるアイテムや戦略もなくそうとしている。バランスは完璧ではないし、そもそも完璧を狙ってもいない。たとえば種族は難易度の調整つまみとして使われていて、ミイラはミノタウロスよりずっと難しい。それでも Crawl は全体として見ればわりとバランスがとれている。なにしろ一人用のゲームなら、「バランス」という考え方にはずっと融通がきくのだ。

その一方で、Stone Soup は、どんなに愛されている要素でも容赦なく削除することで有名だ。山ドワーフは害のなさそうな種族だったが、丘オークやミノタウロスに似すぎているという理由で削除された。3つとも近接戦闘と防具が得意な種族だったのだ。山ドワーフを遊ばなければいいだけの話ではあるが、開発者は、似た種族があることで生まれる「見せかけの選択」がゲームを損なうと判断した。言いかえれば、山ドワーフがいると「どの種族もはっきり違っていて独特だと感じられる」ことが損なわれる。この削除を一番の例として、大胆な変更を受け入れる開発チームとコミュニティができあがった。とはいえ自由なオープンソースのゲームなので、古いバージョンや、Crawl のたくさんの派生版のどれかを遊ぶこともいつでもできる(ただ、気に入ったかもしれない今後の変更をあきらめることになるのは、やはり残念かもしれない)。

キャラクター育成の違い

ほかの古典的なローグライクや、CRPG 全般の多くとくらべて、Crawl はクラス(Crawl でいう職業)をあまり重く見ていない。職業ごとの特別でずっと続くルールはない。キャラクターの得意分野を本当に決めるのは、ゲームの中で鍛えるスキルだ。

神もキャラクターを形づくるもう一つの要素で、これも(たいていは)ゲームの途中で選ぶ。26柱のそれぞれ個性的な神のどれかと一緒に冒険すると信仰心がたまり、さまざまな特別な能力や恩恵が得られる。ほとんどの神は、見捨てられると怒る。だから普通にゲームをクリアするキャラクターは、たいてい一柱の神を信仰し続けることになる。

関連項目